白米母の暮らしの記録

なんでもない日々の暮らしの記録が、いつかどこかで誰かのお役に立ちますように

【たまには海外小説を②「ミッテランの帽子」】

寝る前に本を読んでから、と言う贅沢ができるのはあと何年後でしょうか。

 

しかし、こどもたちが巣立てば、寝る前の絵本の読み聞かせもまた、もう二度と手に入らない贅沢な時間だった、と思うのでしょうな。

 

さて。

「赤いモレスキンの女」に続き、「ミッテランの帽子」を読了。

 

偶然ミッテランの帽子を手にした人たちの人生が、不思議と少しずつ変わっていくお話です。

 

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ウカンムリクリップを添えて。

 

人生が変わるきっかけってどんなことがあるでしょうね?

一冊の本?

ある人との出会い?

 

5人の人物の人生が変わる様を読んでいくことになるのですが、私は調香師の話がとても興味深かったです。そんな職業が存在することすら知りませんでした。

調香師が登場するのが、何だかフランスっぽいね。

貴族の末裔が、伝統を打ち破って新しい世界へ踏み出す話には結構ワクワクしたり。

ウォーホル×バスキアも登場しているしね。

 

最後には、あれ?そうだったのね?

と、大きなどんでん返しがある訳ではないけれど、最後まで飽きさせない終わり方でした。

 

1980年代のパリは、世界史で少しばかり勉強した程度の知識しかなく、あの頃はこうだったものね!うんうん!のような感覚がわかず、あの時代か…くらいの熱量で、この本の面白さを存分に享受できなかった気がするのは残念なところ。

 

フランス大統領と言えば、親日家であったシラク大統領のイメージが強いのですが、ミッテラン大統領もフランス人の間ではなかなか人気なのですね。

 

は〜、今回も満足!

さあ、私はこれからの人生で帽子を手にすることはあるのかしら。

 

私の中の海外小説熱はまだまだ続きそうです。